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OBへインタビューして、色々な話しを聞こうというこの企画。第11回は、幣部OBで最も花園(全国大会)を知り、正月超え(3回戦進出)も果たした前田茂雅さんに話しを聞きました。
■高校時代
Q:どんな高校3年間でしたか。
A:部活動と勉強の両立のために忙しい3年間でした。
Q:ラグビーを始めたのはいつですか。
A:高校入学後です。
Q:入部したきっかけは。
A:なんとなく。小学生の時からスポーツが好きで、テレビでラグビーをよく見ていました(特に冬)。
Q:ラグビー部の思い出。
A:練習がきつかったこと。自分の怪我が多く、チームに貢献できなかったこと。
Q:高校ラグビーで学んだこと。
A:正清監督(S35年卒)の情熱的な指導で、熱い気持ちの大切さを学びました。そのことは、自分の人生に大きく影響しており、正清さんにはとても感謝しています。山中晨さん(S28年卒)も毎日のように練習に来ていただき、卒業後もいろいろ御配慮いただき人の優しさ、人としての在り方・生き方を学びました。また、内村先輩(S51年卒)にも高校時代から御指導いただき、ラグビーの関しての高いレベルでの知識や技術を学びました。
Q:ラグビーの良さは。
A:それぞれの役割を果たすことの重要性と仲間意識の強さ。高校・大学の先輩や後輩とのつながりが強く、在学時はもとより卒業後もいろいろな面でお世話になり、人生を豊かなものにしてくれています。
■大学時代
Q:筑波大学に進学されました。どんなラグビー部の4年間でしたか。
A:ラグビーを理論的に学び、その学んだことを実践できるよう継続的に努力し続けた4年間でした。 全国各地から進学して来た仲間と共に結果を残すために頑張りました。自分の人生においてかけがえのない貴重な時間でした。
Q:どんな大学生活でしたか。
A:どこの大学も同じだと思いますが、ラグビーと勉強で忙しい大学生活でした。学群・学年の授業時間の関係で月曜・火曜・木曜・金曜は午後5時20分練習スタート、午後9時頃終了。水曜は午後3時頃スタート。土日は試合・試合の準備。という感じだったと思います。その時は、大変だったと思いますが、振り返ってみれば充実した楽しい4年間でした。
■教員(指導者)時代
Q:埼玉県の私立高校での勤務を経て、熊本県の高校教員になられました。よければ経緯を教えて下さい。また熊本西高校を率いて、素晴らしい実績を残されました。内容を教えて下さい。
A:昭和62年4月から2年間、埼玉県私立西武学園文理高等学校勤務。ラグビー部コーチ。
西部地区(24校)で3位になり、埼玉県大会に出場。
平成元年4月から3年間、山鹿市立山鹿中学校勤務。野球部監督。ラグビークラブ。
平成4年4月から2年間、阿蘇高等学校勤務。ラグビー同好会顧問。
平成6年4月から13年間、熊本西高等学校勤務。平成6年度は、陸上部顧問。
平成7年4月から12年間、ラグビー部の監督を務めました。花園出場7回。選抜大会出場1回。
平成13年度・14年度、高校日本代表コーチ。
平成19年4月から4年間、八代工業高等学校勤務。ラグビー部監督。
Q:前田先生と言えば、熊本西高校を率いて、近年の熊本県高校ラグビー界では唯一、全国大会(花園)で正月を超えた(3回戦進出)監督で、その時は伏見工高(現京都工学院高)を破るという実績を残されました。その時の様子を教えて下さい。
A:平成11年度にくまもと未来国体がありましたが、数年前から強化活動に取り組んでおり、関西や関東、他県への遠征や強化練習会を各高校の枠を越えて熊本県ワンチームで実施していました。内村先輩(S51年卒)の大学関係等のつながりで大阪をはじめとした強豪チームと試合をすることができましたので、そのことは熊本県の高校生にとって、とても有意義な経験となりました。その結果、熊本県高校選抜チームが準優勝という成績を残しました。県選抜チーム22人の登録メンバーの中に熊本西高校の選手が11人おりましたので、強豪校との対戦はある程度慣れていました。ただ、花園の組合せが1回戦:茗溪学園、2回戦:伏見工業(Bシード)でしたので、非常に厳しい試合になるだろうと思っていました。当時はユーチューブとかありませんでしたので、ビデオを入手し何回も見て分析し、ミーティングを重ね練習に取り組みました。生徒達は自信を持っており、私に「先生、大丈夫ですよ。勝ちますよ。」と言っていました(笑)。熊本西高校ラグビー部の持ち味は、強いディフェンスと15人一体となった展開ラグビーでしたので、その持ち味が出せれば良いと思っていました。
試合前日の練習は2時間殆どディフェンスの練習をしました。試合前はとにかく接戦に持ち込みたいと思っていましたが・・・。無得点に抑えることができたのが大きな勝因のひとつでした。因みに唯一のトライのサインプレーは、表ではなく裏のプレーで、相手プレーヤーのディフェンスの状況を見てFB・CTB・WTBの判断でボールを動かしトライにつながりましたので、高校生としては高いレベルの素晴らしいプレーだったと思います。26年前の話ですね。3回戦は埼工大深谷との対戦でしたが、チームとしては満身創痍の状況でしたので、残念ながら負けてしまいました。伏見工業との試合後、SOの選手が胸痛のため病院を受診し打撲と診断されましたが、夜ミーティング中に病院から電話があり、肺気胸なので地元に帰り、処置をした方が良いということでした。花園は1日間隔の日程で6試合あり、強豪校との試合が続きますので、身体的にも精神的にもメンバー的にもタフでなければならないと感じました。
Q:指導者として大事にされていた事を教えて下さい。
A:ラグビーを通しての人間形成ですね。人はいろいろな活動を通して成長していくものだと思います。 人生は自分づくりの旅だと思います。ラグビーや勉強・いろいろな活動を通して人として成長し、視野が広く、周りに優しく配慮ができ、将来は社会に貢献できる人材になってほしいという思いを持って同じ時間・空間を過ごしていました。
技術面では生徒達ができないのであれば、それは指導者の責任であると考え、試行錯誤しながら指導していました。生徒達にはできないことを責めるのではなく、できるように努力するように話していました。今現在できないことが将来できるようになれば良い、ということです。
■管理職時代
Q:その後、県高等学校体育連盟理事長、済々黌高校副校長、小川工業高校校長などの要職を務められました。今振り返るといかがでしたか。
A:まさか自分が高体連の理事長を務めるなんて全く思っていませんでした。平成23年度・24年度は九州高体連理事長の職も務めることは知っていましたので、異動内容を聞いた時は驚きました。高体連理事長の職務内容は各専門部の取組がスムーズにいくように各専門委員長と連携を図りながら、業務を進めることですが、県のみならず九州の各専門部もありましたので大変でしたが、各県の理事長・各専門委員長・各競技団体、関係の方々等の協力を得ながら務めを果たすことができましたので感謝しかありません。
月に1回程度、全国高体連の会議に出席していましたが、全国高校総体も含めて全国の各競技の内容 を知ることができたのは、とても良い経験になりました。
■現在のラグビーとの関わり
Q:県ラグビー協会強化委員会アドバイザーとして、多くののカテゴリーの試合などを多数見られています。現在の熊本県のラグビー全体についてどう考えておられますか。
A:どのカテゴリーの選手たちも楽しそうにプレーしており、指導者の方々も積極的にコミュニケーションを図りながら笑顔で接しておられるので、見ている自分にとってもとても良い時間になっています。選手の皆さんと指導者の方々との信頼関係がきちんと構築されていると思いますし、多くの保護者の方々も応援しておられ、とても良い雰囲気だと思います。今後は、選手の皆さんがいろいろな意味でラグビーの楽しさを感じながら、身体的・精神的・技術的・人間的にも大きく成長し、熊本県の競技力が更に向上していくことを望んでいます。そのために、関係の皆様と協力しながら自分にできることをしっかりと果たしていきたいと考えています。
■その他
Q:人生の中で大切にしていることは。
A:何事にも自分の信念とこだわりを持って取り組むこと。やり遂げるまでやり続けるという、強い気持ちを持ち続けること。「物事がうまくいかなかった時に他人や周りのせいにするのではなく、矢印を自分に向けて熟考する ことが大切である。必ず何か方法はある。」「常にそれがお前の限界か。自問自答しながら仕事をしています。」という言葉を先輩の先生から教えていただきました。困った時にはこの言葉を思い出して仕事をしていました。
Q:ラグビー部の現役(後輩)へのメッセージを。
A:勉強と部活動で忙しい日々を過ごしていると思いますが、いろいろなことに挑戦しながら自分の能力を伸ばしていってください。勝つことや技術面での成長も大切ですが、ラグビーを通して人間的に大きく成長していってほしいと思います。自分が無理だと思ったことでも諦めずに継続的に努力を積み重ねていけば、殆どのことはできるようになると思います。勉強でもラグビーの技術面でも将来の目標でも全て同じで、自分を信じてやり続けることが大切です。物事によっては、5年・10年という歳月を要するかもしれませんが、取り組み続けることで見えてくることもありますので、強い意志を持って人生を歩んでいってほしいと思います。そして、自分たちの取り組んでいる姿でラグビー部の伝統を継承・創造していってください。応援しています。
Q:OB会へのメッセージを(要望など)。
A:OB会の皆様には、以前から大変お世話になっております。今後、OBの一人として自分にできることをしっかりと果たしていきたいと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。